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最近のカラープリンタに関する雑感


1. 見苦しい比較広告

カラープリンタ(特にインクジェットプリンタ)では、1、2年前から他社品との比較広告が盛んに行なわれていますが、見ていて見苦しいと感じるものが増えてきました。沢山あるのですが、特に気になったもの2つを例に書いておきます。

カタログでの比較では、なぜ相手の機種がその設定にされているの?とか、なぜそのランクの品と比較するの?とか言いたくなるものがいくつかあります。でも、もっとズルいのは店頭用に配る、印字見本と称する準カタログのようなもの。(一般になんというのか分かりません。販促用資料とでもいうのでしょうか?)

(1) 他社品と自社品とで印刷したサンプルを入れてある事が多いですが、自社品のが標準か良い状態での印刷なのに、他社品のはエコノミー印刷になっている例もあります。しかも、どこの会社のどのプリンタでの印字例という事だけが書かれていて、モード設定の記述が一切無かったりします。E社のはそれに当てはまり、普通紙へのカラーDTP風の印刷サンプルでは、自社の数機種は普通か最良と思われるモードなのに、H社の比較例はエコノモードでした。H社のプリンタを持っているので、印字を見て直ぐ気付きましたが、なんだかズルくありませんか?

(2) 最近、A社はCD-ROMと印刷用紙を封入したパッケージによるキャンペーンをしています。あなたのプリンタで印刷したものと、A社の印刷サンプルと比較しましょうという主旨のものです。写真画像と文字の印刷をするのですが、使用される画像(人物画像 300dpi、文字画像 600dpi)と印刷サンプルをよく比べると変な事に気付きます。人物写真はシャープネスが多めな気はするものの、特にどうという事はありません。私のプリンタでも特に不満の無い結果です。

でも文字は…印刷に使われるデータからして、テキストデータではなくて16階調の画像データです。しかもアンチエリアシングが掛けられているため、エッジ部分がグレーがかっているのです。当然、画像として印刷されてしまうわけで300ppi相当になります。その結果、黒インクではなくカラーインクの混色表現になります。それに300ppi相当(A社のプリンタなら約150ppiまたは約200ppi)で描画される4ポイント、2ポイント文字は鮮明さを欠きます。そもそもアンチエイリアシングの影響でぼやけるのが当たり前の状況です。

しかし、サンプル品はどうみてもこの「画像」印刷ではなく、テキストデータの印字です。なにより画像にグレーのアンチエイリアシングがあるのですから、そのように印刷されるべきなのに、そうなっておらず、黒インクだけで印刷されています。ディザさえ見当たりません。

つまりウソがあります。ウソがないというのなら、グレーをグレーとして印刷していない欠陥があることになります。

もう一つ変だと思う点を挙げるなら、その文字の部分だけ光沢コーティングが無い事。色を使った解説用のカラー文字や画像部分にはコーティングがされているのに…。つまり最初からグレーとならない事を見越して、コーティングが不要だとしてあるわけです。すごく変です。[*1] [*2]

サンプル印刷に使用したと称するプリンタでこの比較プログラムを実行したらどうなるのか非常に興味があります。もし上記の疑問が正しいとすれば、消費者を相当、馬鹿にしています。

なおテキストデータでなら、私のプリンタでも600dpiとして印刷されるため、2ポイントまでほぼ同程度の結果が得られます。

正当なやり方の比較広告は、どんどんやってもらって結構ですが、あまりにズルイやりかたは消費者の益になりません。どちらの例も、それなりの性能があるのですから、もっと正々堂々と比較したほうがより好感が持たれる気がするんです。それにズルイ点を見つけた時点で、逆に不信感さえ抱いてしまいます。

[*1] それとも、プリンタドライバ上で「この範囲は黒インクだけ使い、ここからここまでは16色、ここはフルカラーで…」のような範囲指定ができるのでしょうか?もしそうならグレー画像の範囲を黒だけで印字する設定にしてしまうこともできるでしょう。しかし、黒だけにした方が良いかどうかは物によって違うはずですから、試しに両方印刷する事が必要であり、無駄な印刷が発生します。仮に慣れでどちらの設定がよいと判定できるとしても、カラー画像・文字入りのWebページやPDFファイル、ワープロファイルを印刷する度に、1ページ毎に範囲指定をしたがる人がいるだろうか?と考えると現実的とは思えません。例えば20ページの文書印刷をするとして、私ならそんな面倒な指定をする気になれません。

[*2] A社から回答を得ました。その結果、(2)に関する私の推論は全て正しく、キャンペーンのデータには“ウソ”のあることが判明しました。印刷結果はMac用FreeHandで人物画像と文字データを印刷したものであり、実際にCD-ROMに収められた画像を印刷すると、A社プリンタでもやはりぼやけることを認めました。その言い訳として…ユーザー側に画像と文字をレイアウトできるDTP風ソフトウェアがあるとは限らないので、文字も画像として収録した、んだそうです。ふむ…、その事情も全く分からないではありませんが、やはり印刷見本とCD-ROM内容とに食い違いがあることは明記するか、Win用/Mac用のTrueTypeで印刷するようなプログラムとその形の見本を付けるべきだったと思います。その2点も尋ねてみたら、それも検討したけれど…云々…結果的にああなった、んだそうです。今回の例では、その品質が得られると信じて買った消費者をガッカリさせ、アンチA社ユーザーを作りかねません。
A社に限らずこういうウソはやめてね。

[*2]に関して、一方的にA社を責めるつもりもないので、推測で一応フォローしておきます。各プリンタメーカーとも、店頭では専用アプリケーション(DTPアプリと専用データなど)をインストールしたパソコンで印刷見本を行ないます。A社も印刷品質をアピールする人物画と文字、その他そのどこが優れているかを説明する文面を添えた店頭印字見本データを作成したのでしょう。と同時にCD-ROMを同梱したキャンペーンも同じデータで実施しようとした……しかしユーザー側にはDTPアプリや同等機能のワープロがあるとは限らず、店頭見本用のフォントもない。それにフォントはライセンスの問題もある。フォントをユーザー側にある標準のTrueType(例えばMS P明朝)にすると字形が違い比較し難い……。
そこでCD-ROMには画像として文字データを同梱することにしたのでしょう。その相違点に関して本来なら一言添えるべきでしょうけど、印刷解像度(文字解像度も一般にはこれと同値)と画像解像度の相違などに触れた上で、店頭印字とCD-ROMの文字がなぜ違うかを説明することになり、それらに詳しくない大多数のユーザーには訳が分からず、却って店頭印字が何か細工をした結果ではないか?などと余計な疑念を抱かせてしまう、と考えて敢えて何も書かなかったのでしょう。以上はあくまで、私の疑問に対するA社の回答担当者とのやり取りを元にした、好意的な推論・解釈です。

2. 個人的に疑問を感じる事柄

普通紙を使ってここまで奇麗ですという広告に対して、消費者が意義を認めるのは、ランニングコストを掛けずにいい品質が得られる点だと思います。でも2,3見かける例では特殊なインクを振り掛けてみたり、事前に特殊なコーティングをして品質を得ようとしています。確かに用紙を選べない場合でも奇麗に印刷する事ができるわけなので、それはそれで一つの解決策ではあるのですが、その特殊コーティングも消耗品として必要なわけであり、例え普通紙で印刷結果が奇麗になったと言っても、結局その特殊処理分だけ高価なものになります。そんなことをするなら最初から、専用紙を使えばいいだけの話に思えるのは私だけでしょうか…。「普通紙で云々」を訴えるなら、コストが余計に掛かることのないやり方を提案して欲しいものです。

3. その他雑多なこと

1) Windows NT系とパラレル接続プリンタの問題

Windows NT系(NT/2000/XP)では、パラレルポート接続したプリンタを使用することは避けたほうがよさそうです。OSが印刷作業に専念してしまい他の並列作業が実用に耐えなくなったり、印刷に時間がかかったりするようです。幾つかの掲示板で(hp製プリンタ/EPSON製プリンタ/Canon製プリンタ、それぞれのユーザーによる)質疑を見かけていますし、WinFAQ 「印刷すると、一時的にシステム全体のパフォーマンスが落ちるのですが」や、マイクロソフト サポート技術情報 - Q318273(英語)などの情報もあります。
レガシーポートのサポートを止める一環なのかもしれませんが、昔の機器もちゃんとサポートして欲しい気がします…。


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